秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」でおすすめの乗り方を紹介します

秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」でおすすめの乗り方を紹介します 鉄道

秩父鉄道、秩父本線「熊谷駅-三峰口駅」を走る、臨時急行列車「SLパレオエクスプレス」。めずらしい蒸気機関車ということもあって、大人気です。

でも、どのように乗ればいいの?と疑問に思う人も多いでしょう。そこで今回は、実際にSLパレオエクスプレスに載ってきた私が、さまざまな疑問に答えます。

SLパレオエクスプレスとは

1944年に川崎車両で製造された蒸気機関車です。1972年の現役引退後は小学校の工程で保存されていましたが、1988年に開催された博覧会で、SL復興の機運が高まったことを受けて、現役での運転復活となりました。現在は、期間限定で秩父本線の熊谷駅-三峰口駅間を一日一往復結びます。

引用:秩父鉄道

どこに乗ればいい?

最初に、SLパレオエクスプレスの座席図を見てみましょう。

SLパレオエキスプレス座席図
SLパレオエキスプレス座席図

SLパレオエクスプレスは1〜4号車の4両編成で、1車両に4人掛けのボックスシートが20台の、全320座席です。

全席指定(2021年)なので、この中から任意の座席を選びます。

基本的に座席のシートはすべて同じなので、座り心地は変わりません。でも、座席の場所によって微妙に変わってくるのです。

何号車に乗ればいい?

SLパレオエクスプレス

一番後ろに乗るのをお勧めします。

でも、SLパレオエクスプレス1〜4号車の4両編成です。どちらが後ろなのでしょう?

実はどちらが後ろか前かは、進行方向によって変わります。

熊谷行きですと1号車が前で4号車が後ろです。三峰口行きですと4号車が前で1号車が後ろです。

でもなぜ、後ろの車両を勧めるのでしょうか?

それは、SLパレオエクスプレスの特徴である蒸気機関にあります。

蒸気機関車である以上、運転部がある先頭車両からは蒸気が発生します。そしてかなりの匂いも発生します。つまり、前のほう車両ですと、蒸気と匂いが気になるのです。

秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」でおすすめの乗り方を紹介します
運転部から出る蒸気

では、窓を閉めれば蒸気と匂いは防げるのでしょうか?残念ながら防げません。

なぜなら、SLパレオエクスプレスは、かなり古い車両のため、窓を締めてもどこかから蒸気が漏れてくるからです。それに、自分が座る席の窓は閉めたとしても、他のお客さんの座席の窓は閉めることができません。

つまり、どうやったとしても蒸気が漏れてくるのを防ぐことはできないのです。

そのため、前の車両ではなく、できるだけ後ろの車両に乗ることをお勧めします。完全に防ぐことはできないですが、車両を後ろにずらすだけで、大部分の蒸気を防ぐことができます。

右側と左側のどちらに乗れはいい?

三峰口行きでは左側、熊谷行きでは右側をお勧めします。

勝手に断言しますが、秩父本線の最大魅力は、車窓から見える荒川の流れだと思います。では、荒川は秩父本線のどちら側に流れているのでしょう?下の地図を見てください。

基本的に線路の北側に荒川が流れていることが多いです。方角でいうと南側ですね。そして南側は進行方向によって変わります。

つまり、三峰方面では左側、熊谷方面では右側が荒川になります。なので、この方向の座席を選ぶと、荒川を眺められる機会が増えるということです。

ただし、ずっと荒川がずっと見えているかといえばそうではありません。実際はところどころで荒川が見えるだけなので、あまり期待しすぎないようにしてください。

秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」でおすすめの乗り方を紹介します
車窓から見える荒川

A、B、C、Dのどこに乗る?

SLパレオエクスプレス

AかDを勧めます。理由は簡単です。AとDが、窓側の席だからです。では、AとDはどちらが良いのでしょう?これも進行方向によって変わります。

SLパレオエクスプレスの座席は、すべて4人がけのボックス席になっています。ボックス席は2人ずつ向かい合うようにして座ります。つまり、2人席のうち、どちらかが進行方向に向かって座り、どちらかが進行方向と逆に向かって座るのです。では、どちらが進行方向に向かって座ることができるのでしょうか?

三峰口行きではA・B席、熊谷方面ではC・D席が進行方向に向かって座ります。なので、三峰行きではA席が進行方向向きの窓側、熊谷行きではD席が進行方向向きの窓側になるのです。

おすすめの乗り方

SLパレオエクスプレスは、一日一往復です。時刻表は下記のとおりです。もっとも混雑するのは、寄居-長瀞間と、長瀞間-御花畑間です。寄居駅は、東武東上線、JR八高線と接続していますし、御花畑駅は、西武秩父線と接続しているからです。そして、長瀞駅は川下りを始めとする、各種観光地だからです。

でも、時刻表をよく見てください。

仮に御花畑駅から長瀞駅を目指すとき、発車時刻は14時36分ですよね。そして、長瀞駅着は15時13分です。これって、ちょっと遅くないですか?長瀞駅の川下りは、おおよそ16時30分くらいで終了します。なので、15時13分に長瀞駅についてもほとんど何もできないのです。

では、逆に寄居駅から長瀞駅を目指すとしましょう。発車時刻は11時00分で、長瀞駅着は11時37分です。この時間だと、無理なく長瀞駅で観光ができますね。川下りを楽しんで、宝登山のロープウェイに乗る時間だってありそうです。ゆっくりランチもできますね。

なので私は、寄居駅からSLパレオエクスプレスに乗ることをおすすめします。

もっと、おすすめの乗り方

ここまで読んでいただいた方に、もっと、おすすめの乗り方をご紹介します。

SLパレオエクスプレスは、乗っても楽しめますが、外から見ても楽しめるのです。寄居駅の時刻表をよく見れば分かるのですが、SLパレオエクスプレスが発車する11時00分より2分の前の、10時58分に通常の電車が発車していることが分かります。

普通車はSLパレオエクスプレスより少しだけ早いです。なので、長瀞駅には、11時14分に到着し、遅れること12分後にSLパレオエクスプレスが長瀞駅に到着するのです。

つまり、観光地として有名な長瀞駅で、駅に入ってくるSLパレオエクスプレスを待ち構えて撮影できるのです。

SLパレオエキスプレスは、長瀞駅で14分間停車します。駅に入ってくるところを撮った後は、降りてくるお客さんよりも早く停車するSLパレオエクスプレスをベストポジションで撮影することも可能です。

秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」でおすすめの乗り方を紹介します
長瀞駅に入るSLパレオエキスプレス
秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」でおすすめの乗り方を紹介します
長瀞駅に入るSLパレオエキスプレス

では、SLパレオエキスプレスには、いつ乗ればよいのでしょうか?

もちろん、終点の三峰口駅まで行き、戻ってくるSLパレオエクスプレスに乗ればいいのです。乗車は秩父駅まで行って、14時36分発に乗ってもいいですし、長瀞駅で十分に遊んで、15時13分に乗っても構いません。もちろん他の駅でも構いません。好きな場所に乗って、好きな駅で降りればよいのです。

私は、このように乗りました。

私の乗り方を紹介します。

私は、東武東上線を使って、寄居駅に10時29分に着きました。

到着後、駅のホームのトイレで用を足し、秩父鉄道のホームへ移動し、10時51分到着のSLパレオエクスプレスを待ちました。

駅に入ってくるところを写真で十分に撮って、10時58分発の普通車で、長瀞駅に11時14分に着きました。

長瀞駅のホームで、11時26分着のSLパレオエクスプレスを待って写真を十分に撮りました。

11時37分発のSLパレオエクスプレスを見送った後は、川下りを楽しみ、長瀞駅を13時11分発の普通車に乗り、秩父駅に13時34分到着しました。

駅のレストランで秩父名物のランチをいただき、14時36分発の秩父駅発のSLパレオエキスプレスに乗って、長瀞駅に15時05分に到着しました。

もう一度長瀞駅で降りて、名所の岩畳を散策しました。そして、普通車に乗って長瀞駅から寄居駅に乗って、そのまま家路についたのです。

ポイントは3つです。

  1. 寄居駅に入るSLパレオエキスプレスを見れる
  2. 長瀞駅に入るSLパレオエキスプレスを見れる
  3. 秩父駅から長瀞駅でSLパレオエキスプレスに乗れる

です。

余談ですが、朝よりも昼過ぎのほうが、SLパレオエキスプレスは空いています。

実際に、私が乗った日でも、朝は残席が10席ほどでしたが、昼以降は100席ほど空いていました。

混んでいる時間帯は、乗車を避けて外から撮影して、空いている時間帯に乗ることができるのです。

特に今の時期は、あまり密な車内は避けたいですよね。なので、この乗り方をおすすめします。

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