東京都文京区にある「六義園(りくぎえん)」に行きました。
六義園は、園内入口の「しだれ桜」がキレイに開花することで有名な都立庭園です。
でも、六義園の魅力はそれだけではないんですよ。
見てみましょう。
六義園とは?

六義園は、1695年(元禄8年)に柳沢吉保が五大将軍・徳川綱吉より下屋敷として与えられた地を、7年の歳月をかけて造り上げた日本式庭園です。
自然を意識して設計された庭園は、「回遊式築山泉水庭園」として有名!春の「しだれ桜」、秋の「紅葉」は、同じ文京区の「小石川後楽園」と共に、江戸の二大庭園として知られています。

いつも、多くの人が観光に訪れています。
とまぁ、いろいろ書きましたが、あまり堅苦しく考える必要はありません。
広い敷地、美しい湖、豊富な自然、自然のままの小路は、気持ちをリフレッシュするのに最適!近くに来たら、気軽に散策できるのが六義園の魅力です。
六義園のアクセス・地図
六義園はJR山手線・京浜東北線「駒込駅」から、歩いて約10分の場所にあります。

駅からは、標識が出ているので迷うことはありませんが、上記の地図を見ながら歩いてください。

六義園の庭園を一周すると、ほぼ60分です。
六義園の見どころ
それでは六義園を案内します。ひとつずつ見ていきましょう。
ライトアップだってされる「しだれ桜」

入り口を入ってすぐのところにあるのが「しだれ桜(枝垂れ桜)」です。
春になると、薄紅色の花を咲かせ、多くの方を集めます。そのスケールのデカさに、しばし見入るのは間違いないでしょう。

桜が咲いていなくても、立派です。

夜はライトアップされます。幻想的な雰囲気に酔いしれてみてはいかが?
あたり一面に広がる、桜色の景色は必見です。
都会であることを忘れそう「出汐湊」

しだれ桜を抜けると、大きな湖があります。
「大泉水」と呼ばれる湖で、六義園の敷地の多くを占めています。

ここからは周囲のビルが遮断されるので、東京であることをついつい忘れてしまいそうですね。
中央に見える島には、二つの小高い丘があります。それぞれ妹山(いものやま)、背山(せのやま)です。
夫婦や兄妹のことを妹背(いもせ)と呼ぶことから、夫婦和合、子孫繁栄の思いが込められているそうです。

別の角度から見た妹背山です。

さらに別の角度に移動します。
中央に見える赤色の建物は「吹上茶屋」。ここではお茶菓子を頂けます(もちろん後で紹介します)。
手前のアーチ型の石の島は「蓬莱島」。明治時代に岩崎家によって据えられたものです。

庭園の風景とよく馴染んでいますね。
32つの「石柱」

ところどころ、このような石柱が立っています。これは六義園の中でも特に景色の良い場所を示しています。
昔は88ヶ所の景観地(六義園八十八境)に建てられていたそうですが、今は少し減って32ヶ所になりました。
探しながら歩いてみても楽しそうですね。
ちょっと休憩「滝見茶屋」

順路から少し外れた川沿いに、滝見茶屋という小屋があります。
近くに行くと「渓流が走り岩の間から落ちて水しぶきをあげて」と書かれています。素晴らしい景色を眺めることができます。

まるで、水墨画の中に入ったような雰囲気が漂っています。

滝見茶屋の中は腰掛けられるので、ちょっとした休憩に最適です。

近くの千鳥橋から大泉水のほう見ると、このような景色が見れますよ。
お茶菓子が美味しい「吹上茶屋」

さらに進むと、湖畔に小屋が見えてきます。
ここは「吹上茶屋」で、抹茶と和菓子を頂けます。小屋の縁側に座って、池を眺めましょう。

夏季限定メニューの「冷抹茶(和菓子付)」です。

この角度からの景色は、茶屋で休憩した人だけが見ることができる特権です。
ちょうど「出汐湊」とは反対側ですね。

おみやげも売っています。一筆箋、手ぬぐいに、人形焼、ようかんなど、各種お土産があります。
ツツジの木でできた「つつじ茶屋」
吹上茶屋を出て少し歩くと、ひときわ木々が繁った場所に着きました。

小高い丘を見上げると、木で造られた小屋があります。この小屋は「つつじ茶屋」といい、六義園が最初に造られたときから残っている、唯一の建物です。
柱と梁に、ツツジの木が多く使われていることから、この名前が付きました。

ツツジは成長が遅く、柱として使えるようなものを集めるのが、非常に難しいそうです。

茶屋の中は、屋根が日差しを遮ってくれます。ずっとここで座ってられそうですね。
奥のほうには、 剡渓流(ぜんけいのながれ)にかかる、山陰橋(さんゐんきょう)が見えています。
糸のように細い「蜘道」

山陰橋を渡ると「蜘道(さゝがにのみち)」という小道が続きます。
蜘蛛(ささがに)の糸のように、道が細いことからこの名前がつきました。

クモの糸が切れにくいことから「和歌の道が永遠に続くように」という願いが込められています。

石碑がありますが、文字がかすれて読めません。たぶん「さかがみの道」と書いているんじゃないかと…。
庭園を見渡せる「藤代峠(ふじしろとうげ)」

大泉水に浮かぶ島の真ん中に、峠へと続く階段がありました。
この階段を上ると、庭園を見渡せるようです。上ってみましょう。
階段は、途中から急勾配になっています。見た目より角度がキツイので注意して上りましょう。

ようやく頂上。

藤代峠、頂上からの眺めです。
上ってくるのがかなり大変だっただけに、景色もひときわ綺麗に見えますね。

日本式庭園と、東京のビル群が調和しています。

ここから眺めると、六義園の広さがよく分かりますね。
二枚の大岩からなる「渡月橋」

「和歌のうら 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき」
このような和歌から名づけられた石の橋が「渡月橋(とげつきょう)」です。
見ての通り、手すりがありません。
おそらく橋上ですれ違うのは難しいです。気をつけて渡りましょう。

渡月橋を横から見たところ。風情がありますよね。
まっすぐ続く一本道「千里場」

馬場として用いられていた、千里場(せんりじょう)です。
花見シーズンなど、混雑する日は、巣鴨駅までの近道となります。。

普段は閉鎖している染井門。ここが開いていれば、駅までは近いのですが…。
花見シーズンのみ開放されます。
妹背山へ続く「田鶴橋」
広大な湖「大泉水」に浮かぶ、妹背山に行くには田鶴橋という橋を渡ります。
残念ながら、妹背山は一般公開されていませんので入ることはできないようです。


近くまで行って覗いてみました。綺麗に手入れがされています。

燈篭もありました。良い天気です。
腹ごしらえに「休憩所兼売店」

湖のほとりの売店です。
おうどん、ところてん、こんぶ茶、柚子ようかんなど、意外と豊富なメニューが用意されています。

売店に座って、景色を眺めてみましょう。

ここから池を眺めると、タイムスリップしたかのような感覚を味わえますよ。
六義園のここがおすすめ

六義園は、めちゃくちゃ広いです!
東京都文京区内の一等地になりながら、圧倒的に広い園内は、一周するだけのかなりの運動になります。
調べたところ、六義園の敷地の面積は87,809平方メートルで東京ドーム約2個分です!
さらに、たくさんの丘を歩くので、休憩を挟まないと、とても全ては見て回れません。
春は桜にツツジ、夏はアジサイ、秋は紅葉、冬は雪景色と、季節ごとに違う表情を見せるので、何回でも楽しめます。

これだけ魅力たっぷりなのに、入場料はたったの300円なんてリーズナブルすぎます。
都民の味方、都民公園さまさまです。
六義園への行き方
六義園へは、各種交通機関を使ってアクセスが可能です。
代表的な行き方は次の3つです。
- JR山手線・東京メトロ南北線「駒込」(N14)下車 徒歩7分
- 都営地下鉄三田線「千石」(I14)下車 徒歩10分
- 都バス上58「上富士前」下車 徒歩5分
今回は「駒込駅」からの道順を紹介します。
JR駒込駅からの行き方
駒込駅を下りて南出口まで行くと、周辺案内図があります。

ここで、行き方を確認しましょう。

大通りを渡り、本郷通りを南に向かって歩きます。交通量の多い道路なので気をつけて歩きましょう。

途中で、六義園の染井門が見えてきますが、普段はここから入ることができません。もう少しまっすぐ歩いて正門を目指します。

コンビニエンスストア・サンクスの角を右に曲がります。
この付近、文京区コミュニティバス「B~ぐる」の「六義園入口」というバス停があります。

少し歩くと、すぐに六義園の入り口が見えてきます。
大通りを歩くだけなので、迷う心配はありません。
六義園のデータ
- 東京都文京区本駒込六丁目
- TEL03-3941-2222(サービスセンター)
- https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031.html
- 開園時間:午前9時~午後5時
- 休園日:年末・年始
- 入園料:一般300円、65歳以上150円